from「Sam’s Town」(2000)
ロックを聴く喜びとは何か
最近仕事まみれですっかり音楽の醍醐味を忘れてしまっていた。ロッキンボーイズにとっての幸せとは「毎日聴くのが楽しみなアルバムがあること」だった。高校時代からその喜びに気づいてから私の人生は変わったのだ。
毎日聴くのが楽しみなアルバムの多くはオルタナティブ系のロックミュージックだった。共通点はどれもシンプルであること。oasisでもNirvanaでも、コードが4つくらいしかない単純明快な曲に人がここまで熱狂するのかという事実にわたしは魅せられていた。
仕事が終わった後に帰り道で少しの達成感とともにアルバムを聴く。これがわたしの音楽との付き合い方だったのだ。
で、久しぶりThe Killersの「When You Were Young」を聴いて、一気に記憶がフラッシュバックした。彼らの2nd「Sam’s Town」めちゃくちゃハマってたなぁと。1st「Hot Fuss」が世界的大ヒットを記録した後、大きなプレッシャーの中制作されたセカンドアルバムである。
シングルヒット、いや、シングルホームランの数では「Hot Fuss」には及ばないが、アルバムの完成度としては圧倒的に「Sam’s Town」に軍配があがる。
これを仕事帰りに聴くことが当時の大きな喜びだった。とにかく名曲が多すぎる。飛ばす曲が無くて通勤時間に他のアルバムが聴けなかったよ。よくぞここまでクオリティの高い楽曲を一枚のアルバムにまとめたものである。
グラマラスな音楽性にU2やブルース・スプリングスティーンのスケール感を取り込み大きく前進させたキラーズの気迫に圧倒される。
中でも「When You Were Young」は彼らの最高傑作の一つと断言したい。ロックのダイナミズム、グラムロックの色気、代名詞である”一言サビ”。全てを兼ね備えたパーフェクトな名曲である。
ブランドンの声もパワーアップ。高音パートの圧が凄いよね。圧が。これがキラーズのいいところなのよ。
乱暴にまとめてしまうと、UKのバンドは声がナヨナヨしてることが多い。その分繊細さが音楽に現れて独特の湿り気がある。一方でアメリカのバンドのボーカルは力強いが総じて大味である。男臭くてダサかったり。
キラーズはその両方の良いところを兼ね備えた奇跡のバンドなのである。ハイセンスなのに力強い。さらにユーモアもあってメロディが美しい。今聴いてもなんら古くささも感じない。そんなバンド他にありますかと。
さすがわたしの青春を彩ったバンドである。3rd「Day & Age」とセットで是非聴いていただきたい。
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コメント
ロリングさん
ついに来ましたねキラーズ、When You Were Young !
汗臭そうで汗臭くない。
オシャレとは対極にいそうでオシャレ。
キラーズを体現するような曲でわたしも大好きです。
曲、サウンド、ボーカル、演奏、構成、どれをとってもパーフェクト!!
キラーズ、大阪来てくれぇー
よんきーさん
やっぱりコレ、歴史的名曲ですよねぇ。Brightsideより売れても良かったんじゃないかと。ラストサビ前のギターとかめっちゃ興奮します(U2にめっちゃ影響受けてるけど笑)
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