from「The Song Society Playlist 」(2018)
歌ウマは正義
ロックしか聴いてない奴のロックはつまんないし、ジャズしか知らない奴のジャズもつまんない。色んなジャンルの良さをわかっているアーティストの音楽は奥が深い。やっぱジェイミーカラムやんね!
というわけで、彼のカバーアルバムが素晴らしくてここ最近毎日聴いている。これまでのレディオヘッドやジェフ・バックリーなど意識高い系のカバーではなく、マライアキャリーからジャスティンビーバー、ブルーノマーズ(つーかマークロンソン)、エドシーランとかおいおいセルアウトしたんかいやと思わせといて、フランクオーシャンやベンフォールズファイブもキッチリ押さえて通も唸らせる仕上がりに。
ジェイミーの歌もピアノも大好きなロッキンボーイズにはもうたまんない内容。このアルバムのキーとなる曲がジャスティンビーバーの「What Do You Mean」、ベンフォールズファイブの「Brick」、そしてマイクポズナーの「I Took a Pill in Ibiza」である。
「I Took a Pill in Ibiza 」はちょっと特殊な売れ方をした曲で、元々はマイクポズナーのアコギ弾き語りで牧歌的な曲調だったのをSeeBがリミックスし世界的なヒットに。歌詞が一発屋の自分への自虐なのが面白いが、リミックスではコードをマイナーに置き換えたことで歌詞と曲調がさらにマッチしたのが余計興味深い。
ジェイミーがカバーしたのがリミックスバージョンの方で、これが見事にニーズを満たす出来栄え。マイクの原曲はアコースティックなアレンジで平和でゆったりしているが、リミックスバージョンは確かにテンポと曲調を変えることで新たな魅力を加えエレクトリックアレンジで再解釈している。ジェイミーはこれをピアノでアコースティックにアレンジし直した。
これにより、アコースティックヒップホップとでも言うべき独特のグルーヴと哀愁が漂う素晴らしい楽曲に仕上がっているのだ。わたしはこの曲のベストバージョンと信じて疑わない。
元ワンダイレクションのメンバー、ZAYNのカバー「PILLOWTALK」もアダルトな雰囲気がカッコええなぁ。やっぱ、ジェイミーの声は聴いている人を幸せにする。歌ウマは正義。
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