from「MUSiC」(2019)
上半期ベストソング
気がつけば2019年もあっという間に下半期。
時の流れの早さに驚きつつ、同時に訪れる楽しみもこの節目にはありますよね。
そう、上半期ベストアルバム&ソングの発表です。
各媒体のランキングも楽しみですが、やはり気になるのは世に公表されないロッキンボーイズの心のランキング。
わたし自身も「上半期は何をよく聴いたか?」という振り返りの意味を込めて、今回は勝手ながら上半期マイ・ベストソングもかねた楽曲となります。
さて件の楽曲といいますのは、
私立恵比寿中学「MUSiC」収録「曇天」です。
こちらがわたしのベストソングだったように思います。
最近のアイドルソング(と、カテゴライズするのも失礼なほど)のクオリティの高さはあらためて言及するまでもなく、周知の事実。
歌が上手くてキャラもたってる、ロック畑で欲しかった音をやってのける。
そんなわけですから近年はわたしも例に漏れず色々な音楽に触れ、胸震わせておりました。
そして多くの素晴らしい作品の中で、さらに向こう側を見せられた気がしたのが「曇天」でした。
タイトルからしてそうですが、このメランコリックな質感、90年代後半にあったオルタナロックの焦燥や退廃を纏い、それでいて歌謡曲さながらの湿度を持ったメロディが悲しいほど沁みわたります。
厚みを増す演奏やコーラスは、何故か寂しさを増長するように作用し、心の水面を波立たせますが、不思議なもので、決して交わらない「一人」がこの世界に大勢いるのだという奇妙な安心感も感じさせます。
この歌の「なるようになる」は終末と再生のどちらへ向かっているのかは分かりませんが、「ケセラセラ」という嘘は、ただ生きて地に足を着いてさえいれば、それだけで希望のおまじないに変わるのかも知れません。
おめぇ誰だよみたいな文章はほどほどにして、残りの特筆ポイントは箇条書きでねじ込むスタイル。
・楽曲提供者の吉澤嘉代子さんが歌謡ポップス職人すぎる。
・「初めて渡した私を青春に綴じこめないで」(二番サビ)が語感、意味ともにキラーフレーズすぎる。
・大島智子さんの手掛けるアートワークが切なく美しすぎる。
・同アルバム収録の「明日もきっと70点feat.東雲めぐ」がわたしの上半期メンタルを支えすぎた。
と、挙げればキリがないので自重致します。
拙い文章ではありましたが、ご興味をお持ちいただけたなら幸いです。是非聴いてみて下さい。
バッハッハーイ。
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コメント
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