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Hole「Malibu」

90s

from 「Celebrity Skin」(1998)

1998年、最も美しい瞬間

コートニー・ラブ率いるHoleは不思議な魅力を持ったバンドである。コートニーのイメージのせいか、硬派なロックファンにはあまり興味を持たれていないような気がするが、基本的にはポップとハードの両方を兼ね備えた良いバンドなのだ。

何が不思議かと言うと、コートニーの声である。決して上手くはない。上手くはないが惹きつけられる。夫であったカート・コバーンの死の直後である1994年にリリースされた「Live Through This」における乱暴なシャウトは聴けば聴くほどクセになった。低く太い声質も音程が不安定なところも楽曲のロック感を加速させていた。

次作「Celebrity Skin」では乱暴なシャウトを抑え、優しい歌声を披露。スマッシングパンプキンズのビリー・コーガンの全面バックアップを受け、ポップロック路線に変更した。これが大正解で、リリースされた1998年を代表する傑作アルバムになったのだ。

その中でもひときわ輝きを放っているのが「Malibu」である。Aメロが1998年で最も美しい瞬間に(オレに)認定された名曲。イデアのメロディとはこのことよ。歌メロが強力すぎてリフすら不要と判断したのだろう、イントロはコードストロークのみという自信の表れようである。コードのキラキラ感がいかにもビリー・コーガンテイストにあふれていてこれまたステキ。

歌詞も秀逸で「Crash and burn All the stars explode tonight」ってキラキラしてヤバいやろ。そして曲全体を通していちいち発音が気持ちいい。言いたくなっちゃうフレーズ多し。

コートニーの声もやさぐれてるんだけど優しい、という「ちょっと照れてる」感がまたイイのよ。

いやーこんな真っ直ぐな8ビートで名曲ってできるもんなんですね。音楽無限の可能性を知らされる一曲。

ちなみに「Celebrity Skinはオレがいなかったら生まれてなかった」みたいなことをビリーが発言→ギターのエリックが怒る→コートニーが「まあまあ、確かにビリーの貢献は大きいじゃない」と大人の対応、みたいなこともありましたね。アルバムがあまりに評価されたもんだからビリーも褒めて欲しかったんやね。懐かしいね。

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スマパンもカバーしとるね。ビリー歌ってないけど。

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