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【人生で最も聴いたアルバム】もうすぐTop10 Jimmy Eat World 「Clarity」

90s

ちょっと体調を崩してしまいまして、全洋楽痛待望の「人生で最も聴いたアルバムTop10」はお休みさせていただきます。(新型コロナではありません!)

その代わりと言っては何ですが、今回は惜しくもTop10入りを逃したアルバムの一つを紹介します!

ちなみに記事は昔やっていた「ザ・ローリングサンダーレビュー」時代の2011年に書いたものなので、時代を感じたりします笑 今時「キタコレ」なんて使わないっすよね笑 しかし若さゆえの熱に溢れとります。それではお楽しみください!!

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洋楽生活でキタコレー!となる瞬間

洋楽痛を長いことやっていると、キタコレー!!という瞬間が何度かある。例えば夢中になるアルバムに出会えたと分かった瞬間。買って二週間で気付くこともあれば、しばらく放置したのちに気付くこともある。 それはどのような経緯で訪れるのか分析してみた。    

一番よくあるパターンは次の通りだ。シングル曲を耳にして気に入る。何回か聴いてもやっぱり良い。じゃあアルバムを買おう。アルバム買った。シングル曲ばっかりを聴いてしまう。だんだん飽きてくる。アルバムの他の曲も聴いてみよう…       

この次が大きな別れ道だ。たいていのアルバムは「シングル曲はいいんだけど、他の曲はなんだかパッとしねぇなあ。そこそこいい曲はあるんだけど」となる。このパターンが9割を占める。

しかし中には聴くたびに新しい魅力を発見する場合がある。 「えぇ?!良く聴いたらこれもいいじゃん!」 という驚きが連続する。そして私は「キタコレ感」を得る。そして何時の間にか通学通勤時にそのアルバムを聴くことが楽しみになっている。アルバムと自分の意識が同化してしまい、興奮しすぎで疲れるときもある(上手く言えないが、そういう時あるでしょ?)。

そんなアルバムが手元にあるときは何と幸せなことだろう。この快感を覚えてしまった人を業界では洋楽痛と呼ぶのだ。      

「Clarity」との出会い

今でも覚えている。Jimmy Eat World「Clarity」との出会いは上記パターンとは全然違った。シングル曲「Lucky Denver Mint」がドリューバリモアの映画「Never Have Been Kissed」の主題歌で、彼らをそれで知ったのだが、それほどイイとは思わなかった。

しかし後日たまたま中古CD屋で「Clarity」を見つけたのでなんとなく買ってみた。(何度も言ってるかも知れないが、この「なんとなく」買う喜びというのは音楽特有ではないだろうか。奥深さと価格の安さのおかげである。また、例えば本や映画は基本的に一度きりのサプライズ体験を愉しむものだが、ご存知の通り音楽はそうではない。繰り返し聴くことで快感が深まる珍しい芸術だ。もちろん探究心あってこそだが、値段と快感のコストパフォーマンスは全エンターテインメント中最高クラスなのである。低リスクハイリターンなものが世の中にどれだけあるというのだ!?だからみんなロックを追求しよう!)       

それほどでもないかな…と油断していたが

その「Lucky Denver Mint」 はやはりそれほどの曲ではない。そのせいか、しばらくは放置してしまっていた気がする。ありがちである。しかし!あるときせっかく買ったので、何気なくアルバムを聴いてると「およ…?およよ…??およよー!!??」ってなったのだ。(レンタルで済ませていたら「もう一度聴こう」とはならなかったであろう。考えただけでも恐ろしい…)    

まず私の心に響き始めたのが「Believe In What You Want」 だ。細かく刻まれるギター。タイトなリズム。絡むキーボード。サビでの開放感。「やだ…かっこいい…」私の中の乙女が目覚める。  

ドライビングジミー三兄弟末っ子「Crush」登場

そして「Crush」の魅力にも気付いてしまった。 おいおいこんなドライブ感炸裂するバンドだったのかよ。Aメロの「タメと開放」が気持ちイイ。あかん、もう抱かれてもいいかも… しかしこれはドライビングジミー三兄弟の末っ子と出会ったに過ぎなかったのだ。    

次男が表れた。「Blister」 である。これは末っ子とは逆に攻める。Aメロはとにかく突っ走る。しかしサビでベースが抜け、音の隙間を生む。 かっこイイ。語感もとことんロックである。Aメロラストに乗る「never coming back here」や「things are getting better」の発音に私はもう嫁ぐことを決めた。そしてサビでも「to walk across The United States all alone」    

長男「Clarity」圧倒的存在感

Clarity

と、 ロックな発音の手綱を緩めることはない。   放心状態の私の前についに長男「Clarity」が現れる。やはり長男、弟たちとは一線を画しシリアスな雰囲気を醸し出す。真剣そのものである。 雰囲気だけではない。 

何というか、この曲、ギターの刻むリズムとメロが画期的に素晴らしいのだ。快感原則のツボを突きまくる。特にサビのギターはエモ史に残る名リフではないか。そしてその上に乗る歌も聴いたことないメロディで、一聴する限り美しいわけではないのに、ギターと一体で演奏されると輝きを増す。

キタコレ感を与えてくれた名盤

これがロックだ…俺はこういう感覚を求めてるんだよなぁさすが兄ちゃんだなぁと思いながら、楽曲と同化しすぎてグッタリ疲れるのであった。    

アルバムが血肉と化した今振り返ると、若干シングルカット誤りだったかと疑念がよぎる。しかし何が「キタコレ感」 を与えてくれるかはアルバムを聴かないとわからないという、洋楽特有の魅力を教えてくれたためよしとしよう。そして今日もどこかで誰かが叫んでいるであろう。「キタコレー!!」  

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